診療放射線部
診療放射線部
当院の診療放射線部はCT、MRIなどを使用して早期診断、早期治療ができる画像と患者様が安心していただけるような検査を行っています。
様々な学会に参加し、最新の知識と技術を得たスタッフが365日24時間体制で検査を行います。CTやMRIの画像から患者様が見てわかりやすい3D画像の作成や手術の際に必要な手術支援画像の作成を行い、最新の治療デバイスを用いた脳血管内治療にも積極的に取り組んでいます。
概要
-
MRI装置(GE1.5T)2台
-
X線CT装置(GE)1台
-
X線一般撮影装置(島津)1台
-
X線ポータブル装置(島津)1台
-
X線TV装置(島津)1台
-
血管造影装置(GE)1台
-
核医学装置(GE)1台
-
超音波診断装置(GE、キャノン)2台
-
画像処理用ワークステーション(GE)4台
モダリティ紹介
-
一般撮影・TV
主に胸部や頭部、頚椎などの椎体系を撮影しています。TV装置は脳梗塞の後遺症などで嚥下機能が障害された方に対して嚥下造影検査を行い評価をしています。
-
CT (Computed Tomography)
X線を360度撮影することで身体の輪切りの画像が得られる装置です。造影剤を用いることでより詳細な血管の情報も得ることが可能です。それら画像から3次元画像を作成することもできます。主に脳出血や頭部外傷による骨折の有無などに用いられています。
また、循環器内科の開設に伴い、心臓の血管を撮影する冠動脈CTA検査も行っています。 -
SSF(SnapShotFreeze2.0)
※Gecommunityより一部引用
-
MRI (Magnetic Resonance Imaging)
強力な磁石と電磁波を使って身体の内部を画像化する装置です。検査中、非常に大きな音が鳴ることが特徴的です。脳の様々な病変を観察することができ、造影剤を使わずに脳の血管を画像化し3次元画像を作成することも可能です。一般的な検査時間は15分~20分ほどです。磁石と電磁波を使っているため金属類、電子機器類は持ち込めません。脳梗塞の診断や動脈瘤の有無などに用いられます。また、放射線を使用しないため被ばくが無いという特徴もあります。
-
核医学検査(SPECT)
核医学検査はRI(Radio Isotope)と呼ばれる お薬を体の中に投与して行う検査です。当院では主に脳の血流を調べる検査を行っています。検査時間は検査内容によって若干の変動はありますが、およそ20分から30分ほどになります。
お薬の集まり具合などを確認し、脳機能や血流の循環量などを見る検査です。 -
DSA (Digital Subtraction Angiography)
手首や足の付け根などにカテーテルと呼ばれる管を刺し、そこから造影剤というものを流しながら目的の部位を観察する検査です。主に脳の血管や頚部の血管などを撮影します。脳動脈瘤や脳動静脈奇形、内頚動脈狭窄症などの詳細な血管情報を得たいときに検査を行います。また脳の血管が詰まってしまう心原性脳梗塞などの場合ではこの装置を使って緊急で手術を行うこともあります。
-
脳血管内治療
IVR (Interventional Radiology)脳の病気に対しカテーテルと呼ばれる管を用いて治療を行います。カテーテルを病気の血管まで運び、治療用のデバイスを使用して病気を治療します。開頭手術より患者様への負担が少なく、低侵襲な治療法です。血管内治療は大まかに3つに分けられます。
-
・塞栓術
脳出血の原因にもなる脳動脈瘤や脳動静脈奇形、硬膜動静脈瘻に対して血管や動脈瘤を閉塞させる治療法
-
・血管拡張術
狭くなってしまった血管を拡げる治療法
-
・再開通療法
脳梗塞などで閉塞してしまった血管を開通する治療法
塞栓術再開通療法血管拡張術 -
検査を受けられる方へ
MRI検査について
MRI検査では強力な磁石と電磁波を用いる為放射線被ばくがなく、造影剤を使わずに脳血管を調べる事ができます。
ただし、金属(磁石につくもの)をMRI検査室に持ち込むと画像が歪み、診断が難しくなります。また、MRI装置に吸着し故障の原因になることもある為、大変危険です。
以下の方は検査を受けられないことがありますので該当する方やわからない方は事前にお知らせください。
MRI検査を受けることができない又は注意を要する
- 心臓ペースメーカー(リードレスやMRI対応型も)
- 深部脳刺激装置
- 20~30年以上前の脳動脈瘤クリップ
- 人工内耳、人工中耳
- 手術やケガ等で体内に金属が入っているかその疑いがある方
- 妊娠初期又は妊娠が疑わしい方
- 歯の矯正をしている方
- 閉所恐怖症の方
事前に外せば検査を受けることができる
- マグネットネイル、ジェルネイル
- 持続血糖測定器
- 義足、義手
診療放射線部の取り組みについて
診療放射線技師の1日のスケジュール

一年目の流れ
プリセプターのもとレントゲン、CT検査、MRI検査の基礎を身につけて、当直業務に入ることを目標としています。また検査業務だけでなく接遇やマナーについても学びます。
一年目から多くのモダリティーに触れることができ新しいことにたくさん挑戦できます。
また、各モダリティの認定資格取得者がいることで、各モダリティに対してのサポート体制も手厚く、
より多くの知識を学ぶことができます。

スタッフ教育
月1回放射線部スタッフ内での勉強会を行っています。症例検討や撮影条件に関してディスカッションを交わし意見交換などを行い日頃からスタッフ同士で向上心を高めあっています。 また積極的に外部の勉強会、講習会にも参加を行っており、地方学会や全国学会にも参加し発表を行っています。
参加学会
当院では各学会参加や、学会発表も多くしております。学会発表は発表に対しての知識が増えると同時に、全国の放射線技師とコミュニケーションをとることができる機会になります。また、スライド作成やポスター作成、人前で発表など普段の業務ではあまり行わないことを経験できる機会になります。技師年数が少なくても発表に積極的に取り組んでいます。
2024年度参加・発表学会
- 日本診療放射線技師学術大会
- 日本診療放射線技師学術大会 北海道地域学術大会
- 室蘭技師会学術大会
- 日本放射線技術学会総会学術大会
- 日本脳神経血管内治療学会
- 日本脳神経血管内治療学会 北海道地方会
- 脳血管内治療ブラッシュアップセミナー
- 全国病院学会


認定資格取得者数
認定資格はモダリティによって資格条件は様々ですが、5年目以降の技師が認定資格も積極的に取得をしています。
-
日本X線CT認定技師3名
-
血管撮影・インターベンション専門診療放射線技師2名
-
画像等手術支援認定診療放射線技師3名
-
日本磁気共鳴専門技術者認定技師1名
-
臨床実習指導技師2名